Hulu や Disney+ の配信を通じて観た…という人も当然いるため、誰も観ていないわけはありませんが…
配信の視聴数はわかりませんし、そもそも劇場公開映画ですから、約2か月前の封切りからの興行成績に着目すると本国の北米での売り上げが、たったの約218万ドルでしかなく、諸外国の売り上げを足した全世界総売り上げでも約649万ドルだけに、誰も観ていない映画と言われても仕方がないばかりか、安価な製作費の約500万ドルすら取り返せずに、赤字になりそうな「ノーマッドランド」が…、
最優秀作品賞と監督賞、そして、フランシス・マクドーマンドが、3つめの最優秀主演女優賞のオスカー像を獲得した昨夜(4月25日)の第93回 アカデミー賞の授賞式の北米の視聴者の数が、前回の昨2020年の放送と比較して、実に6割に近い約58%もの大きな激減どころか…、
And the Oscar goes to...
— Good Morning America (@GMA) April 26, 2021
All of the winners from the 2021 #Oscars. https://t.co/SP0JBZhyns pic.twitter.com/EkdA1jhkgQ
18歳から49歳の視聴者層での視聴率のポイントは 1.9(※)と低迷し、そうした主要な視聴者層に限れば、観た人の数の減少率は約64.2%にまで跳ね上がり、視聴者の総数が史上初めて、1,000万人を下回った約985万人だったらしい不人気のオスカー離れの実態が、業界メディアの Deadline などで伝えられました…。
※ 視聴率のポイントは昨2020年の第92回が 5.3 ポイント、さらに前の2019年の第91回では 7.7 ポイントですから、ひたすら下がり続けていますし、1.9 まで落ちたのは大変だ…とおわかり頂けると思います…。
「ノーマッドランド」と同様に誰も観ていないと揶揄されそうなアカデミー賞 授賞式の歴史的な低迷にはもちろん、パンデミックの悪影響が重なっており、北米の映画館は昨2020年春から最近まで、ほとんどが閉鎖されたため、新作映画の封切りが激減して、映画の話題は感染のニュースに圧倒されて消え失せ、観客は感染を恐れて、映画館にやって来ない…というのにアカデミー賞を選ぶと言うのは、プロ野球に例えるとペナントレースやってないのに、MVP を選ぶのか…といった感がなきにしもあらずですが…、
それでも配信の映画もあるから、映画賞を選べなくはないものの、しかし、前述のように観客は観ていないけれど、ジャーナリストや評論家は絶賛の「ノーマッドランド」が映画賞を独占のひとり勝ちの状態が続いていたので、もはや、同映画がオスカーの主要部門を制覇するのは火を見るより明らか…と予測できていたため、いったい、誰がどの映画が選ばれるのか?!というワクワクの期待感が皆無だった授賞式を誰も観ないのは無理ない…と言えそうです…。
そのようにパンデミックの悪影響を受けた映画のみならずエンタメ分野の賞の授賞式は、いわゆるリモートでの出席の Zoom の映像をまじえた番組作りも嫌われ、軒並み人気低迷だったことから、アカデミー賞は苦心して、昔ながらのスターが集う授賞式を実現したものの…、
感染対策のため授賞式に集う人数を縮小したことで、ノミネートとは無関係にやって来る人気スターやアイドルの姿は見られず、「ノーマッドランド」以外の候補作も地味なインディーズ系の映画が多かったことで当然、ノミニーの顔ぶれも地味となり、結局は映画の祭典の本来の魅力の華やかさをまったく欠いてしまっていたわけですが、でも、オスカーが地味になった…というのは、パンデミックよりも前からの傾向ですから…、
最優秀助演女優賞を受賞するに違いないと期待されている「ミナリ」のユン・ヨジョンさんと、共演者のハン・イェリさんが登場したパンデミック禍の第93回アカデミー賞ならではのソーシャル・ディスタンスなレッド・カーペットのインタビューの光景です…‼😁 https://t.co/aYzEoDrEun
— Important things💜 (@Importanthing3) April 25, 2021
「パラサイト」が席巻した前回の第92回の視聴者数の約2,360万人のうち、約6割の約1,375万人もが観るのをやめてしまった…という第93回の壊滅的な低迷には、もはや、オスカーの寿命は尽きたのか…といった不安すら抱いてしまいます…。果たして、アカデミー賞の授賞式の生中継はいつまで続くのか…?!、いずれ打ち切り…の声すら聞かれるようになるのかも…?!