スカーレット・ジョハンソンが起こした「ブラック・ウィドウ」訴訟とは違い、映画の新しい市場だけに問題山積みの配信は絡んでいませんが…
興行成績の実績にもとづく歩合の報酬をめぐる金銭問題という点では共通の訴えを、そもそもは弁護士になるはずだったジェラルド・バトラーが本日7月30日の金曜日に、ロサンゼルスの高等裁判所に持ち込みました。もう約8年前の2013年公開の主演作「オリンパス・ハズ・フォールン」を製作したミレニアム・メディアらを被告とする訴えは…、
製作費の約7,000万ドルに対して、同映画の全世界の興行成績の総額が約1億7,288万ドル=国内9,893万ドル+海外7,395万ドルに達する大ヒットになったことから、2本の続編まで作られたのに…、
その第1作めの売り上げからの歩合として、少なくとも1,000万ドルは受け取れるはずの報酬が未払いになっているから、支払えという請求です。
ジェラルド・バトラーが交わした出演契約では、映画から生じた純利益の10%の報酬のほかに、国内の興行成績から経費のごく一部のみを差し引いた収入が製作費の7,000万ドルを超えた場合は6%、同様に海外の興行収入は3,500万ドルを超えた場合は12%が支払われるはずに加えて、ジェラルド・バトラーの製作会社の G-BASE にも純利益の5%の分配を受ける権利があるそうです。
興行収入からの歩合の計算は込み入って、複雑になり、あれやこれやの経費を差し引かれると赤字になって、取り分がなくなりますが、ジェラルド・バトラーは大物だけに経費がほとんど差し引きされない有利な契約を結んでいますから、映画の実績を踏まえると報酬は生じるはずですし、法律にくわしいジェラルド・バトラーが雇った監査人が会計処理の中に過少申告のウソがあったらしい不透明の実態を見つけたことから、告訴に踏み切ったとのこと。
よって、この「オリンパス・ハズ・フォールン」訴訟は、かなり以前から準備をされていたようですから、「ブラック・ウィドウ」訴訟の翌日に裁判所に持ち込まれたタイミングは偶然のようですが、それにしても「フォールン」シリーズが予定している第4作め「ナイト・ハズ・フォールン」は本当に出来るんでしょうか…?!